オーストラリア人 ジェイムスの話

私は、マレーシアに来る前、都内にある、

外国人だらけのオフィスで、働いていた。

そこは、10人足らずの、小さい会社で、

学生あがりの、ウブだった私には、

とても、刺激的な毎日だった。

その時の話である。

とある、年末。

私が、働いていた会社では、

夏と冬の、それぞれ1ヶ月に及ぶ、

外国人スタッフのバケーション前に、

お食事会を開催する。

お食事会といっても、

ちょっと、おしゃれなレストランで、

外国人スタッフが、ワインをがぶ飲みするための、

単なる、飲み会だ。

毎度のごとく、

外国人スタッフは、飲んだくれ、

説教を始めるもの、

やたらと、

相撲について、アツく語り始めるもの、

味も分からないくせに、

〇年の、どこどこのワインを持って来い、

と、知ったかぶりをするもの・・・。

それぞれ、皆、楽しく過ごしていた。

そして、

1次会が終わり、飲み足りない外国人は2次会へ、

さらに、3次会へ。

そして、朝まで・・・。

飲み会の翌日、

私が元気に出社をすると、

イギリス人のクリスと、

オーストラリア人のジェームスが、

肩を組んで、陽気に出社してきた。

目の血走り具合からすると、

今までどこかで2人で、飲んでいたようだ。

そのジェイムス、

日本人の美人な奥さんと、

すごくカワイイ子供2人の、4人家族。

その日の夜、家族で、

オーストラリアにある彼の実家に、

帰省する予定だった。

オフィスに来てから、1時間ほどした頃、

ジェイムスが、私に言った。

「ねぇ。ボクの、バックパック知らない?」

確か、

昨日の1次会で、持っていたのは知っている。

「その、バックの中に、

家族4人分のパスポートと、

今夜乗る、飛行機のチケットが入ってるんだ・・・」

その当時、

航空券をインターネットで予約、

なんてシステムは無く、

横長の、分厚いチケットを持っていないと、

飛行機に、乗れない時代だった。

「えー?! そりゃ、大変だ!!!」

彼の行ったお店、全てに電話し、

乗ったであろう、タクシー会社と、警察にも電話した。

ない。

見つからない。

「どうしよう。 奥さんに怒られる・・・」

ジェイムスは、

酔いもすっかり覚め、

ただただ、ひたすら怯えていた。

そして、昼ごろ、

幸運にも、

タクシー会社から、1本の電話が入り、

バックは、無事に保護された。

「お願いだから、この事は、

絶対にボクの奥さんには、内緒ね・・・」

と、強く、強く、口止めされ、

休み明け、

高級チョコレートの、お土産をもらった。

大変いい思い出である。

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